環境応用計測科学研究室 について

Laboratory of Radiation Science & Application

News!! 2020年5月8日
当研究室で研究を進めているエッチング型固体飛跡検出器関する研究成果が、2020年3月に発刊された国際的な放射能分析の便覧である”Handbook of Radioactivity Analysis, Fourth Edition: Volume 1:Radiation Physics and Detectors”に収録されました。
エッチング型固体飛跡検出器は、特殊なプラスチックに高いエネルギーを持った陽子線や重イオン線が作るイオントラックと呼ばれるナノサイズの放射線損傷を化学処理によって拡大・可視化する受動型放射線検出器の 一種で、国際宇宙ステーション等で使われています。
収録されたのは、山内知也教授が、金崎真聡助教(博士論文)や本学の大学院生であった森豊博士(博士論文)、楠本多聞博士(博士論文)、ストラスブール大学のレミバリオン教授らと進めてきた、イオントラックの構造分析と形成機構に関する研究成果です。
20年近くにわたって進められた赤外線分光法による一連の取り組みが、「新しく現れた研究」として大幅に取り入れられました。特筆すべき事項として、楠本博士の学位論文のタイトルにもなった、「イオントラック内径方向電子フルエンス(Radial Electron Fluencearound Ion Tracks, REFIT)」という物理的指標が、新しい用語として記載されたことが挙げられます。
同書は1998年に第1版が出版され、今回は第4版です。Elsevier社の”Science Direct”にて、概要を見ることができます。
このニュースは神戸大学のお知らせにも掲載されています。
https://www.kobe-u.ac.jp/NEWS/info/2020_05_07_01.html
Academic Press; 4版 (2020/3/18) ISBN-10: 0128143975

高エネルギー量子とサブアトミック科学
環境応用計測科学研究室では、原子物理学、金属材料学、サブアトミック基礎科学、 科学技術英語等の授業を担当し、放射線計測とその線量計測や各種診断技術、ならびに 環境計測への応用、放射線照射効果とそれがもたらす物質中での物理化学的な基礎過程 の解明を目標とした研究に取り組んでいます。

現在の主な研究対象
Studyのページに研究テーマの列挙を記載していますが、現在は、CR-39固体飛跡検出器 や高エネルギー中性子の計測技術、蛍光飛跡検出器やイメージングプレートなどを用いた 放射線の検出原理についてなど様々な放射線検出器を研究対象にしています。

イオントラックで見つめる"SELF"
Study on SELF through ion tracks.

固体飛跡検出器とは
Solid State Nuclear Track Detector
高エネルギー中性子について
about High-Energy Neutrons
イメージングプレートとは
Imaging Plate
主な実験器具
Experimental Facility